建設業の人手不足を解消!特定技能外国人の採用で未来を掴む5つの秘訣
業務効率化2026年4月7日12min

建設業の未来を拓く!特定技能外国人の採用で人手不足を乗り越える完全ガイド

岡部
監修者
岡部
代表 / 経営・M&A・AI経営
千葉
監修者
千葉
AI導入支援
岡部岡部

「仕事はあるのに人が足りない」。最近、工務店の社長さんからこの相談を本当によく受けるんです。

千葉千葉

わかります。求人を出しても応募が来ない、来ても続かない、というお話をよく聞きますね。

岡部岡部

そこで今日は、人手不足を乗り越える現実的な一手として「特定技能外国人」の採用について話します。制度は複雑に見えますが、要点を押さえれば中小の工務店でも十分に活用できます。

建設業界の人手不足は、もはや一時的な問題ではない。国土交通省の調査では、2025年には約47万人の建設技能労働者が不足すると予測されている。型枠大工や鉄筋工、とび工といった基幹技能職では高齢化が特に深刻で、60歳以上のベテラン職人が全体の約3分の1を占める一方、29歳以下の若手はわずか1割程度にとどまる。技術継承の面でも猶予は少ない。このままでは、インフラ整備や災害復旧といった重要な役割を担う建設業の持続可能性そのものが危ぶまれる状況にある。

こうした背景から、政府は外国人材の活用を積極的に推進しており、特に「特定技能」という在留資格は、建設業における即戦力確保の切り札として注目されている。制度が導入されて以来、多くの建設会社が外国人材を受け入れ、人手不足の解消だけでなく、現場の活性化や生産性向上にもつながっている事例が増えてきた。一方で「制度が複雑で分かりにくい」「採用後のサポートが不安」といった声も根強い。まずは制度の骨格を正しく理解することから始めたい。

建設業界の人手不足の現状
約47万人2025年の不足予測国土交通省調査
約1/360歳以上の職人比率基幹技能職で高齢化進行
約1割29歳以下の若手比率技術継承に猶予なし

特定技能とは何か。1号と2号の違い

千葉千葉

そもそも「特定技能」って、どういう在留資格なんですか。

岡部岡部

人手不足が深刻な産業分野で、一定の専門性や技能を持つ外国人を受け入れるための在留資格です。建設業もこの対象分野の一つで、即戦力の人材を確保できるのが特徴です。

千葉千葉

1号と2号があると聞きました。何が違うんですか。

岡部岡部

1号は在留期間が通算で最長5年、家族の帯同は原則できません。2号は在留期間に上限がなく、要件を満たせば更新もでき、家族の帯同も認められます。建設分野では、1号で5年働いた後に試験に合格すれば2号へ移行できます。

特定技能1号と2号の違い
1号2号
在留期間 通算最長5年 上限なし・更新可
家族帯同× 原則不可 可能
移行条件1号で5年就労後、試験合格
千葉千葉

5年で終わりではなく、その先も見据えて育てられる制度なんですね。

建設業で採用する4つのメリットと対象業務

岡部岡部

メリットは大きく4つあります。まず即戦力の確保。特定技能外国人は来日前に技能試験と日本語能力試験に合格しているので、基本的な知識と日常会話レベルの日本語を備えています。

千葉千葉

来てすぐ現場で使える、というのは経営者にとって大きいですね。採用コストの面はどうですか。

岡部岡部

そこが2つ目です。最長5年の雇用が前提なので中長期の人材育成がしやすく、技能実習制度に比べて採用にかかる費用や手続きが簡素な場合もあります。人材紹介会社や登録支援機関を使えば、採用活動の負担も軽くできます。3つ目は現場の活性化。多様な背景を持つ人材が加わることで、既存の従業員にも良い刺激になります。

建設分野で特定技能外国人が従事できる業務は、型枠施工・左官・コンクリート圧送・トンネル推進工・建設機械施工・土工・屋根ふき・電気通信・鉄筋施工・とび・配管・内装仕上げ施工・建築大工・溶接・熱絶縁施工・タイル張り・石工・築炉・防水施工・板金・サッシ施工など、18区分22作業にわたる。これらの業務では、日本人と同等以上の賃金・待遇での雇用が義務付けられている。

千葉千葉

同等以上の待遇、というのは念のため確認しておきたいポイントですね。ここを曖昧にすると後でトラブルになります。

採用の5ステップと注意すべき期間

岡部岡部

採用の流れは大きく5つのステップです。求人募集・選考、雇用契約の締結、在留資格認定証明書の交付申請、査証の申請と入国、そして就労開始・生活支援です。

特定技能外国人 採用の5ステップ
  1. 1
    求人募集・選考面接・技能確認。海外採用は現地送り出し機関と連携
  2. 2
    雇用契約締結日本人と同等以上の待遇であることを確認
  3. 3
    在留資格認定証明書の申請地方出入国在留管理局へ。書類が多く専門知識が要る
  4. 4
    査証申請・入国現地の大使館・領事館で査証取得後に入国
  5. 5
    就労開始・生活支援住居確保・銀行口座・携帯電話契約など企業の義務
千葉千葉

手続きだけでも結構なボリュームですね。どのくらい時間を見ておけばいいんですか。

岡部岡部

申請から入国まで、通常3ヶ月から6ヶ月ほど見ておく必要があります。日本語能力はN4レベル相当が求められるので、現場でのコミュニケーションを想定して事前に確認しておくことも大切です。自社で生活支援まで手が回らない場合は、登録支援機関に支援計画の作成・実施を委託できます。

千葉千葉

費用はかかりますが、初めて採用する会社にとっては安心材料になりますね。私は正直、手続きの複雑さよりも法令違反のリスクの方が心配です。

岡部岡部

そこは同感です。労働基準法や入管法の遵守は絶対条件で、不適切な労働条件や支援の不履行は、罰則の対象にもなり得ます。

特定技能外国人を受け入れる企業、いわゆる特定技能所属機関は、外国人材への支援を自社で行うか、登録支援機関に委託するかを選べる。登録支援機関は、支援計画の作成・実施だけでなく、生活相談や行政手続きのサポートまで、多岐にわたる支援を提供してくれる。初めて特定技能外国人を採用する企業や、社内に支援体制を整える余裕がない企業にとっては、この登録支援機関の活用が現実的な選択肢になる。

千葉千葉

全部を自社で抱え込まなくていい、というのは経営者にとって心理的なハードルを下げてくれますね。委託費用はかかりますが、採用後のトラブルを未然に防げるなら十分に見合う投資だと思います。

実際に採用した3社の取り組み

岡部岡部

具体的な事例を紹介します。東京都のA工務店は、ベテラン職人の引退が相次ぎ型枠大工の確保に苦労していましたが、ベトナムから特定技能1号の型枠大工3名を採用しました。

日本語と安全教育を来日前にしっかり受けた3名は入社後すぐに現場で活躍し、日本人従業員も日本語や文化を教え合う努力をした結果、現場の生産性が15%向上、工期遅延のリスクも大幅に減少した。A工務店は現在、さらに2名の採用を計画している。

千葉千葉

15%の生産性向上は、数字として分かりやすいですね。他の事例はどうですか。

岡部岡部

大阪府のB建設株式会社は、マンション建設プロジェクトを抱え鉄筋工が慢性的に不足していました。フィリピンから特定技能1号の鉄筋工5名を採用するにあたり、登録支援機関と連携して住居手配から銀行口座開設、週1回の日本語教室まで手厚い支援を行い、現場のOJTで専門用語の習得を後押ししました。結果、外国人材は短期間で現場に順応し、プロジェクトは予定通り進行しています。

福岡県のC土木工事は、若手人材の確保が特に難しい地方の小規模事業者でしたが、ネパールから特定技能1号の土工2名を採用。社内に相談窓口を設置して定期面談を行い、日本の生活習慣や地域ルールの研修も実施しました。作業効率の向上に加え、地域住民との交流も生まれています。

千葉千葉

3社に共通しているのは、来日前の教育や来日後の細やかなフォローを惜しまなかったことですね。採用して終わりではなく、そこに時間とお金をかけている。

岡部岡部

その通りです。3社に共通するのは、単に人手を補充したのではなく、外国人材が安心して力を発揮できる環境を整えたことです。C土木工事のように、外国人材が日本の高い技術力や安全意識に感銘を受け、積極的に技術を習得しようと努力してくれるケースも珍しくありません。地域に根ざした小さな会社ほど、こうした丁寧な関わり方が定着率の差になって表れます。

採用後の定着支援とトラブル回避

千葉千葉

採用して終わりではなく、そこからが本番ですよね。

岡部岡部

その通りです。入国して終わりではなく、長く安心して働いてもらうための継続的な支援が欠かせません。

採用後に必要な定着支援
  • 生活オリエンテーション(交通機関・医療機関・災害時対応の説明)
  • 住居の確保と賃貸契約の支援
  • 銀行口座開設・携帯電話契約のサポート
  • 日本語学習の機会提供(地域の教室紹介・社内学習会)
  • 相談・苦情への対応窓口(母国語対応が望ましい)
  • 日本人従業員・地域住民との交流促進
  • 支援を自社で抱え込み、対応が追いつかなくなる
千葉千葉

最後の項目、私が現場で見てきた失敗パターンそのものです。手が回らないなら早めに登録支援機関に頼る判断も必要ですね。

岡部岡部

同感です。トラブル回避の面でも、賃金や労働条件は母国語の契約書で明確に説明すること、ハラスメント対策を社内規定として整備すること、宗教上の食事制限や礼拝など文化・習慣への理解を持つこと、そして定期的な健康診断の実施が重要になります。

トラブルになりやすいポイント

賃金・労働条件の説明不足、ハラスメント対策の未整備、文化・習慣への配慮不足は、特定技能外国人の離職や企業の信用失墜に直結する。契約書の母国語対応と定期面談で早期に芽を摘む。

まとめ:採用は"雇う"でなく"共に働く体制づくり"

千葉千葉

整理すると、まず制度の基本と1号・2号の違いを理解し、5つの採用ステップを踏む。そのうえで、住居や日本語学習といった定着支援まで含めて計画する。ここまでやって初めて成果につながるということですね。

岡部岡部

そうです。特定技能外国人の採用は、単なる人手の補充ではありません。彼らが安心して働き、生活できる環境を整えて初めて、貴社にとってかけがえのない戦力になります。手間もコストもかかりますが、人手不足に悩む今だからこそ、長期的な投資として真剣に検討する価値があります。

建設業界が直面する人手不足という大きな課題に対し、特定技能外国人の採用は一時的な穴埋めにとどまらない、持続可能な成長への投資になり得る。彼らは日本の建設現場に新たな活気と多様性をもたらし、事業発展に貢献する可能性を秘めている。制度の理解を深め、適切な準備と手厚いサポートを行うことができれば、特定技能外国人は貴社の強力なパートナーになるはずだ。

千葉千葉

まずは自社が対象の18区分22作業に当てはまるか、そして登録支援機関にどこまで委託するかを整理するところから始めてみるといいですね。分からない点は一人で抱え込まず、専門家に相談するのが一番の近道だと思います。

岡部岡部

そうですね。ご不明な点があれば、専門家や登録支援機関に相談し、最適な方法で採用を進めていただきたいと思います。人手不足に悩む今こそ、新たな人材と共に建設業の未来を切り拓いていきましょう。

#外国人#特定技能#建設

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